視線。


教室。


窓の外、1階の花壇の前に洋一を見つけた碧。


何をしていてもいつも、葉のことを探してしまう。

見つけてしまう。




「碧―!」

「おー、ひさし。」

不意に名前を呼ばれ、窓の外から呼ばれた方へ視線を移す碧。



窓の外。


1階の花壇の前。


「碧」と聞こえた気がして思わず振り返る葉。

窓の内側で友人と談笑する碧羽の姿を見つける。


何をしていても聞き取れる。

見つけられる。




2人の視線はまだ、絡み合わない。

神様はまだ、2人のお互いへの気持ちに気付かせようとはしてくれない。

妄想列島

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