少年彩里水の不思議冒険譚 -不思議の国の入り口26-
26 作戦会議!
2人と2体はコソコソと作戦会議を始める。
「ひとまずさ、オレと白兎はわかんないことだらけなんだ。いろいろ君たちに聞いてもいい?」
「もちろんです!・・・ところでお2人はもしかして純人型さんですか?」
キップが憧れの人を見るような眼差しで2人を見る。彩里水はニコニコと答える。
「あ、そうそう。確かあの双子が言ってたよ。オレたちは純人型なんだと思う。」
「うわー!すごい!僕ら、純人型の方は初めて見ました。お2人は純人型なのに僕らとお話ししてくださるんですね。」
「え?お話ししてくださるって?普通は純人型の人は話さないの?」
キョトンとしながら彩里水が尋ねると、キップはさも当然のように答える。
「え?もちろんそうじゃないですか?純型はとっても珍しくて貴重な方々。僕らなんてお目にかかれるぐらいでも光栄なのに、お2人はどうしてこんなところに幽閉されているんでしょう?」
「・・・。」
彩里水と白兎は顔を見合わせる。事情はよくわからないが、とにかくこの不思議な世界と自分たちのいる世界では、根本的に何もかもが違い、ここでは自分たちはとても珍しいと言うことだけはわかった。
「うーんと、なんて説明していいのかわからないんだけど、僕らはこの世界のルールとは違うところから来ているみたいで、僕ら自身もよくわかってないんだけど・・・。」
彩里水は自分で言っていてもなんだかわからなくなってくる。
「まあ、要するに、オレと彩里水はこの国に来たばっかなんだよ。だからこの国の常識?とか、全然わかんなくてさ。だからまず、オレらからいくつか質問させてもらいたいんだけどいい?もしその前にオレらに聞きたいこととかあったら答えるけど。」
白兎に言われ、キップとクップは顔を見合わせる。
「僕ら、もちろん聞きたいことがたくさんあります!でもまずはお二人に協力するといった以上、お二人のお役に立つことが先です!」
キップはキリッとした顔で言う。
「そっか。ありがとう!じゃあ早速なんだけど、僕らがさっき水やパンを食べたら指が伸びたり鼻が縮んだり、体の一部が伸び縮みしたんだけど、この国の食べ物を食べるとそうなるの?」
キップとクップは顔を再び見合わせる。
「・・・そういう話は聞いたことがありません。僕らは半人半物なので、食事は取りません。けど、半物半人の方などは食事を取りますし、他の型の方からもそういった話は聞いたことがありません。・・・もしかしたら純型の方独特のことなのかもしれません。・・・すいません、いきなり全然お役に立てなくて。」
答えながらキップはとても落ち込む。
――おい、別にたいしたことじゃなくてもメチャクチャがっかりしてるな。・・・まさか天然なだけじゃなくその上メンタル弱いのか・・・?
白兎はそう思いつつも慌てて笑顔を作りキップを元気づける。
「あ、い、いいんだよ、全然。でも、てことは飲みもんや食べもんについては謎のままだし、これから何か口にする時は気をつけないとな。」
白兎が言うと彩里水は答える。
「そうだね。」
つづく
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